人知れず始めたはずのブログが、けっこう読まれ始めた。
最近、閲覧数が急に伸びている。アメリカやフランスからのアクセスまである。
どういうことだろう。
読んでもらえるのはありがたい。
ただ、スタッフに見られているのかな?と思うと、少しだけ書く手が止まる。
変なことを書けなくなって、ブログが急につまらなくなるかもしれない。
そこで今日は、つまらない話の代表格。
「昔は売れていました」という自慢話から始めます。
みんなが嫌いなジジイの自慢話。
20代後半から30代前半の私は、美容師としてかなり忙しかった。
1日に20人以上のお客様を担当し、休みもほとんど取らない。
収入も、それなりにありました。
はい、自慢話はここまで。
では、その頃の私は幸せだったか。
答えは、そう簡単に「はい」と言えません。
仕事に使った時間の分だけ、家族と過ごす時間が減っていたからです。妻は当時、本気で離婚を考えたこともあったそうです。
「家族のために稼いでいる」
私はそう思っていました。
でも、家族が欲しかったものまで、ちゃんと見ていただろうか。
走ることに夢中で、隣にいる人の表情を見落としていたのだと思います。
もちろん、あの頃の働き方が独立資金をつくってくれたのも事実です。
過去を全部否定したいわけではありません。
ただ、今の私なら当時の自分にこう言います。
たまには立ち止まって、後ろを見ろ。
これは、経営者になってからも同じでした。
自分が先頭で売上をつくり、誰よりも速く走る。
それがリーダーの仕事だと思っていた時期があります。
でも、振り返るとスタッフとの距離が開いている。
自分には見えている目標が、周りには見えていない。
そんな状態では、私だけが頑張ってもチームは強くなりません。
以前、入社式で「鳥の目を持とう」と話しました。
目の前の仕事に集中する目と、少し高いところから全体を見る目。その両方が必要だ、という話です。
渡り鳥の群れを見ていると、先頭の鳥ばかりに目が行きます。
先頭がリーダーなのかな?なんて。

でも私が経営者として見たいのは、群れ全体です。
誰に勢いがあり、誰が疲れているか。今の進み方で、みんなが飛び続けられるか。
鳥の群れに本当にそんな役職がある、という話ではありません。
私にとってのリーダー像の例えです。
今は全員がスタイリストになり、それぞれがお客様を担当しています。
誰か一人が先頭を走り続けるより、各自が力を発揮し、困ったときには支え合えるチームにしたい。
そのためにオーナーがやるべきことは、自分が一番売ることだけではないはずです。
進む方向を示す。役割をはっきりさせる。無理が出ていないかを見る。そして、必要なら自分のやり方も変える。
……言うのは簡単ですが、これが難しい。
しかも、全体を見ると言いながら、オーナーだけ「鬼太郎のカラスブランコ」に乗って後ろからついていくわけにもいきません。
楽をしているように見えるし、カラスの糞も落ちてきそうです。

組織の最終的な責任は、私にあります。
だからこそ、学び続けることも、判断力を保つことも、健康でいることも仕事です。
スタッフにも、ちゃんと休んでほしい。
疲れ切ったまま走ることを頑張りの証明にしてほしくない。
休んで力を取り戻し、また良い仕事ができる。
その積み重ねで、長く働ける店にしたいと思っています。
……ここまで書くと、「オーナーが長期休暇を取りたいだけでは?」と言われそうですね。
いや、違います。たぶん。
目標を持って働くこと。仲間の様子を見ること。そして、休むこと。
どれも、チームが長く前に進むために必要な仕事です。
とはいえ、正直に言うと。
あー、休みたいなー。



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