嘘をつくなら、人を幸せにする嘘にしてほしい。

雑談部屋 お暇ならどうぞ

久しぶりの雑談。

書こうかどうか迷った。

 

なぜなら、決してポジティブと言える内容ではないのでね。

 

こういうことをいうと、

「じゃあ経営者やめろよ」とか「そういう経営者だからダメなんじゃない?」

とか批判する人がいるのもよくわかる。

 

しかし、あえて書こうと思う。

 

自分自身のマインドを整理する意味でも。

美容師人生において店長、そして経営者という立場で多くのお客様やスタッフと出会い、そして多くの別れも経験する。

 

スタッフの退社はオーナーにとっても、そしてそこで働くスタッフにとっても精神的ダメージは大きい。

よほど嫌われているスタッフでなければ。

 

売上という意味でも、スタッフのメンタル面においても回復までに時間がかかる。

できることなら辞めずに活躍してほしいと誰もがそう思っていると思うし、できればずっと今のメンバーで成長し、新しい仲間を迎え入れ、会社の業績が良くなることを想定した計画を立てている。

辞めることを前提で計画を立てることも、必要だとは思うが。

辞めることをオーナーや店長に伝えるのは、とても心苦しいと思うし、自分も1度だけ経験がある。

 

だからこそ、思うのである。

頼むから、稚拙な「嘘」をつくことだけは、やめてくれないか、と。

 

気持ちはわかる。

 

嫌われたくないのだろう。

 

あくまで「自分の選択」ではなくさまざまな「事情」で仕方なくということにしたいのだろう。

あくまで、サロンに迷惑をかけず「離れた場所」で独立することにしておきたいのだろう。

 

しかし、蓋を開けてみると、

 

目と鼻の先ぐらい近くで普通に働いている。

結婚して遠くに引っ越すんじゃなかったの?

 

目と鼻の先ぐらい近くで独立している。

自宅の最寄り駅にサロン出すんじゃなかったの?

 

美容師を辞めて別の仕事をする?結局また美容師やってるじゃん。

お母さんが病気で看病しなければいけないから、仕事はもうできない?じゃあ誰が仕事するの?結局美容師やってるじゃん。

 

嘘つくのをやめてくれ、というと、

こう言ってくる人がいる。

 

「嘘をつかれるようなオーナーってことなのでは?」


「そういう関係性しかつくれなあなたが悪いのでは?」

と。

そうなのかもしれない。

だがそういう人には、こう言い返したい。

 

「ではあなたは嘘をつかれても平気だし、嘘をつかれないという自信があるのですね?大事な人の命を誰かに奪われも、大事な人から裏切られても、【自分が悪い】と思えるのですね」と。

 

っていうか、無視します。

 

辞めてしまうことは仕方がないことだが、「嘘をつく」という選択を平気でしてしまう人、嘘をついて傷つける人を、心から応援し、笑顔で再会できるかといわれれば、自信がないのだ。

 

私が本当に言いたいことは、心から応援できなくなるのが辛い、ということなのだ。

 

同じ美容師として、同じ業界で同じような苦しみや悩みを持つものとして、お互いに尊敬しあえる関係でいたいだけなのだ。

 

お互い「足」を引っ張り合う関係ではなく。

お互い「手」を差し伸べる関係でいたいだけなのだ。

 

やはり嘘をつくような人を心から尊敬し手を差し伸べることもできなければ、助けてほしいとも思わないのだ。

みんなの前ではニコニコと善人面しているが、裏では会社の悪口を言っていることなんて当たり前のようにあることだ。

 

だからといって、

自分だけは「いい人」でいたい、「嫌われたくない」からといって、嘘をついて楽に辞めるという選択は、

 

自身の今後の美容師としての人生を生きにくくしてしまうのではないか、と。

 

この業界は本当に狭い業界。

今はポータルサイトやSNSで、どこで働いてるかも結構すぐわかる。

 

嘘をついた本人はなんとも思っていないと思うが、

嘘をつかれた側って、けっこうずっと覚えてるものだ。

狭い世界だから、

街で辞めたスタッフを見かけることもある。

 

リアクションは、明確だ。

なにか後ろめたい辞め方をした人は、絶対に話しかけてこない。

 

目をそらし、気づかないふりをしてそそくさと逃げるように立ち去る。

こちら側が声をかけない限り、絶対にあいさつもしない。

 

同じ場所で、頑張った仲間だったのに。

辞めたスタッフでも、気がついたら話しかけてくれて元気な姿を見たときは、素直に嬉しいものである。

これからもずっとこの業界で生きていくのだから、

同じ業界に敵は作りたくない。

 

今まで出会った人も、

これから出会う人も、

業界全体を良くしていける仲間でありたい。

 

そう思うだけなのである。

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