お給料をいただいている以上、やはり見合った仕事をすべき。
そもそも、私のいただいている給料は、お客様からいただいているものなのだ。
そのお客様から逃げて給料だけもらうのは「給料泥棒」なのだ。
泥棒は犯罪なのだ。
犯罪は罰金及び禁固刑なのだ。
そんな生き方は、親も私も望んでいないのだ。
だからとにかくなんでも一生懸命やるのだ。
それでいいのだ。
と言い聞かせながら、日々ドキドキしながら仕事をしている中、同期はどんどん指名がつき、新店舗のメンバーにも抜擢され、除々に差がつき始めた。
私は仕事ができる方ではなかったかもしれないが、そもそもこの仕事を選んだのは自分は器用な方でものづくりや絵など「創作活動」が好きで、かつ身近な職業が美容師だったからだ。
サロンワークはもちろん根幹になければならないのだが、前にも言ったように目立つには「コンテスト」に入賞しなければ。
しかもワインディングのときとは違い、今はカットもできる。
まだキャリアが1年弱。
なんとかモデルを探してコンテストに参加。
もちろん、惨敗。
このキャリアでモデルカット部門にエントリーした度胸だけは認めてもらえた。
創作意欲だけは高い私は他の部門にもエントリーした。
しかも相手は人間ではなくウィッグ(マネキン)
自分の好きなようにカットし、色をいれることができるのだ。
これほど自分を表現できる場はないのだ。
これでもか!ってぐらい鮮やかなカラーリングで南国の鳥のような作品を作った。
先輩たちも「吉田!すごいじゃん!」「いい感じじゃん」
褒めてくれた。入賞の期待が高まる・・・。。
さあ、結果発表。
落選・・・。
閉会式には審査員の総評がある。
審査委員長「私はあまり派手なスタイルは好きではありません。感性を疑います。」
はあ、そうですか・・・。
これが現実・・・。
自分が好きなものが、他の人も好きとは限らないんですよね・・・。
先輩が言ってた。
「まあ、結局、審査員の好みだよね」
まあ、そんなんだろうけど。
最初に言ってくれよ・・・。。
とはいえ、美容師になって「楽しい」と感じた瞬間。
入賞したら、もっと楽しいに違いない。
当時はモデルカットに関しては「ショートで刈り上げ」じゃないと入賞しない、的な流れも強かったですね。
刈り上げモデル探すの大変だから、結局モデルは新卒使う、みたいな。
美容室に入社したら、とりあえずショートにされるのを経由する、みたいな。
入社したら刈り上げられてしまう女子もいたなーーー。
美容室あるある&審査員刈り上げ好きあるある



