30年目を迎える美容師の過去、現在、そして未来㊳

とある男性美容師の過去・現在・そして未来

なんとなく田舎に帰って小さなサロンでもやろうか・・・。

 

美容師なりたての頃はそんな朧げな将来像しか思い描けていなかったが、転職後まもなく独立に向かうとは思っても見なかった。

 

店長はやってはいたが、やりたいことではなかったし、

自分がスタッフの生活に責任をもつ経営者になるなんてイメージができなかった。

そもそも、向いていない気がしていた。

 

技術を教えるのは嫌いではないが、経営者となれば責任の重みが違ってくる。

会社の後ろ盾がある状態とはいえ、この会社で独立となると、

「大型店」ということになる。

 

10席以上・・・、40坪以上・・・、

いくら融資を受ければよいのか・・・

全くイメージできない。

 

そりゃそうだ。

美容師として技術しか勉強してないのだから、経営なんてわかる訳が無い。

 

なんとなく会社は登記していたが、やっていることは店長と変わりがないし、そもそも、「借金」なんてできればしたくない。

 

「負」のイメージしかもっていないので、「怖さ」しかない。

会社も、手取り足取り教えてくれるわけではない。

 

「自分でできるところまでやってみて」

 

今となっては、ありがたいが。

なんだかよくわからないが「事業計画書」なんてのを作成する・・・。

 

「見本」を見ながらね。

5年間の事業計画・・・

そんなもん知るか!

半年先でも不透明だわ!

 

スタッフの今後の見込み、物件・・・。

忙しいサロンワークの傍ら、なんとかやってみた。

 

ある程度のものは、用意できたと思う。

一路、「日本政策金融公庫」へ。

 

うまく説明できたとは言えない。

が、しかし、

精一杯やってみたつもりだ。

 

 

後日、連絡がくる・・・。

「今回は検討した結果、融資はできかねます」

そう、0円。

 

金借りるのって、こんなに大変だったのね・・・。

 

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