見抜かれた!
ハリボテがバレた!
オーナー「なんでウチに入ろうと思ったわけ?」
なかなか高圧的である
オーナー「で?あんたなにができんの?」
すこぶる高圧的である
オーナー「で?どんだけの売上と単価あんの?」
おびただしく高圧的である
私は今までに出会ったことのないタイプの女性に、ただただロボットのように回答していた。
言い方は悪いが、しっかりとマウントを取られていた。
なるほど、こうした術で男性経営者が多い中、こうして生き抜いて成功しているのだろう。
しかも美容師ではないなんて。
なんとたくましい女性だ。
なんか、やべーとこに誘われたな・・・。
そう思いながらも、私はやるしかなかったし、他のサロンに行く選択肢など用意もしていないし、そもそも近隣に引っ越して同棲を始めていた。
面接に受かってもいないのにね・・・。
今思えば、アホである。
この頃は「稼げる=フルコミッション(完全歩合)」という考え方が台頭し始めた。
それまでは固定給がメイン。求人情報も雑誌を見て転職を考えるような時代。
コンテストに力を入れているとか撮影会が多いとか・・・。。
給料はそんなにどのサロンもそこまでの差はないように感じていた。
しかし、そのような完全歩合のサロンがどんどん出店していた。
私のように、そのような完全歩合サロンへ転職するスタイリストも、けっこう多くいるようだった。
その時初めて、フェラーリにサロンのロゴを貼り付けてイケイケで店舗展開している社長がいるということを知った。
この転職先が、今後の私の人生の大きな転換点であったことは間違いない。




