人財と、経営者のジレンマ①

失敗から学ぶ美容室経営。

私の愛読書「道をひらく・松下幸之助」


知っている方もいらっしゃると思いますが、日本企業においてはじめて「週休2日制」を導入したのが、経営の神様・松下幸之助氏であります。

1965年、松下電器産業(現パナソニック)が始め、なんと他の企業が導入しはじめたのはそれから15年も後の1980年ごろなのだそうです。

当時は6日かかる仕事を5日でやるなんて無理、とかなり反対も多かったとか。

しかし松下氏曰く「1日休養、1日教養」とするためであり「週休二日制は単に休みを2日にするものではない」というのです。

 

55年も前に、しっかり休むだけでなく生産性を高めるためにもう1日は「学ぶ」ためのものなのだと「働き方改革」がすでに行われていたんですね。

これは松下氏がアメリカの自動車会社「フォード」に視察に行った際、アメリカ人が日本人に比べてべらぼうに裕福で、なおかつみんなしっかり休暇を取っていたこを目の当たりにしたことで導入を決めたそうです。

昔は日曜日のみお休みという会社も多かったのですが、それから休みが増えていく過程の中で、このような経緯や目的などを知っている人はほぼいないと思う。

 

もう一度言いますよ。

『勉強するために』休みを増やしたんですよ!みなさん勉強してくださいね!

 

個人的に、私は休みが大好きです。

休みはしっかり休みたい。

身体のメンテナンスもしますし、好きな趣味の時間に充てることも多い。

しかし、休みだからと言って完全にOFFモードになることはなく、どうしてもスマホやパソコンで売上動向やメールなどの確認をし、対応をできるだけ早めにしてしまおうと思ってしまう。

完全シャットアウトで長期休暇をとれたとしても、やっぱり会社の事が気になっていることは確か。

 

美容業界は専門職・技術職である。

自身のスキルによって結果や報酬の差が出て当然の世界である。

基本的に、「NO WORK, NO PAY」である。

働かざるもの、食うべからず。

 

お客様を施術せずに報酬が発生することは無いのが「基本的」な考え方。

なのだが、労働基準法がどうだとか、残業代がどうだとか、有給がどうだとか、

正社員を雇うということで会社としては従業員の為にできる限り労働環境の整備をするのである。

 

であれば、自分の実力で勝負しなければいけない美容師はどうなのか?

整った労働環境下で、美容師が会社に貢献するためにはなにをすべきなのか。

 

本来「自己研鑽」「自己投資」をするために増えたお休みであるわけだが、美容師の世界では定休日に講習会や勉強会をするという文化がある程度根付いている。

 

例え自主的であれ、強制的であれ、サロンワーク外で自身の成長にどれだけ時間を投資したかで圧倒的に成長速度が違ってくるのは、誰もがわかっているはず。

 

私は定休日や公休日に行われる講習会に強制参加を強いることはしたくはないのですが、

「絶対させたほうが良いに決まってる」とは思うのである。

 

だって、本人にとっても会社にとっても、プラスにしかならないのわかってるし。

 

だから本音は・・・、

「強制的にでも参加させたい!」

 

何も強制しなくても、積極的に休みを勉強に充てるスタッフもいれば、休日は休日と割り切ってしっかり休むスタッフもいる。

私はスタッフに誇れるほどの人格者ではないので、「休みは自己投資しなさい!」とはあえて言わない。

休むことにベクトルが強く向く人の、休日の自己投資のハードルが結構高いことは理解できるからである。

何よりも休みが大事なのでしょうから。

 

そういう場合、「やらされてる感」が出てしまい、インプットの量や質も落ちますからね。

 

ただ、これだけは言いたい。

「どうせ休むなら、何もない1日だけは過ごさないで

 

価値観が違うしとか、ほっとけよ、とか言われると反論する気もしなくなるのですが、

1か月の休みをすべて、中毒のように役に立たない動画を見て夜更かしして、昼過ぎまで寝て、起きたらスマホ眺めて、そのあとボーっと過ごして、栄養価の低い食事をして、次の日仕事なのになんか寝付けなくて、気が付いたら3時間しか寝てない・・・。

という休みの過ごし方が、「体と心のメンテナンス」で仕事のパフォーマンスを上げることになっているようには思えない。

 

家にいるのが嫌だからと言って目的もなくふらふら出かけて、必要でもないものや栄養価の低い食事に散財して無駄遣い・・・。

 

という過ごし方が何らかのスキルアップになっているとは思えない。

 

生きていくうえでそれが欠かせないし、それが唯一の楽しみであるならば、

それをしてもいいので、せめて1か月のうちの1日の休日ぐらいは、自己投資をする1日に充てて欲しいのである。

 

「あの休みの日に行った勉強会、本当行ってよかった。明日から早速意識して仕事に活かしてみよう!」

となり、お客様も喜び、スタッフに伝えることができサロンのレベルも上がるのです。

 

「今日も昼過ぎまで寝て、何もせずボーっとできた!明日は仕事だけど眠れないな・・・。

おっ、あと3時間で出勤時間だ。でもメンテナンスはばっちり!頑張るぞ!」

 

とはならないのである。

 

出勤前にレッド〇ルを飲んで脳と体を騙して仕事してもパフォーマンスは上がらないし、お客様にもスタッフにも良いアドアイスはできないのである。

肌も荒れるし、胃も荒れて口臭も臭くなるであろう。

 

やるかやらないか。

それだけの事なのだが、

休日の自己投資に対して腰が重くなってしまう。そんな自分がいたのなら、

「本当にいい一日だった」と、翌日の朝思える休日の過ごし方を意識するだけでも、それはちょっとした自己投資にもなるし、少しはパフォーマンスが上がるかもしれないですね。

まあ、ジジイになると、夜更かしする元気もないですけどね(-_-)

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