当ブログの目的(いまさら?)

失敗から学ぶ美容室経営。

この業界に20年以上携わっている中、美容室を取り巻く環境はものすごいスピードで変化しています。

私と同世代の美容師さんはまだ「カリスマ美容師」という言葉がない時代にこの業界に入ってきた人たちばかり。

今はたくさんの質の高い情報や発信は無料で得ることができ、街中でハントせずともSNSでモデルを簡単に探せます。

我々がやってきたことを倍速で経験できるわけです。

こんな時代が来るなんて思ってもいませんでした。

 

サービスメニューの多様化や店舗増、美容師の総数は年々増えているものの、離職率が高止まりしているため美容師不足が慢性化している実態もあります。

美容業界が抱える問題点や、美容室オーナーとして克服すべき課題はどのようなものでしょうか。

美容室の生存競争の激化

美容室の店舗数は年間3,000~4,000軒ずつ増えており、美容に関する意識の高まりや顧客ニーズの多様化に伴い、ネイル・マツエク・エステなど美容業界の市場も緩やかな拡大を続けています。

顧客にとっては美容室の選択肢(価格・価値)が増える一方、美容室にとってはそれに伴い顧客獲得と従業員確保が年々困難になります。

日本の総人口は毎年減少を続けているため、美容業界の競争は今後激しさを増すでしょう。

「減り続ける牌を奪い合う」ことは決定的です。

ただし、男女とも若年層を中心に美に対する意識が高まっており、激しい競争を生き残るには技術力はもちろん、接客力、あるいは「人間力」の勝負となるわけです。

 

経営の二極化

美容室の経営規模は、従業者数2~3名以下の小規模店が全体の9割以上を占めています。

その一方で、弊社のような法人経営の美容室では多店舗展開をしており、経営規模の二極化が顕著です。

立地条件のよい小規模店を大規模店が買収する「M&A」事例も増え始めています。

立地条件による二極化が進み、住宅地で中高年の美容師がオーナー兼技術者として1人、または2~3名で営業している店舗も多数あり、今後の展開(出店・後継者・ブランディング)に多くの課題を抱えて営業しているサロンもあるでしょう。

また、商業地域やショッピングモールなど商業施設内には、法人経営の美容室が多く出店し、シェアサロンの立地は駅近くや繁華街の立地が多く、好立地での事業展開には資金力が必須となるわけです。

業態の二極化だけでなく、「価格の二極化」も今後進んでいくでしょう。

サービスやコストを極限まで削減するビジネスモデルの成功例も増え、景気の衰退とともに今後はより価格競争は激化する可能性もあります。

 

美容師の離職率の高さ

美容師の数は毎年増加しています。

大学・短大以外の専門学校の中で一番入学者数が多いのが美容学校です。

一方、入社後1年目での離職率が50%前後と高く、美容室の75%が、従業員を募集しても応募がない・少ないと回答しています(出典:日本政策公庫『生活衛生関係営業の雇用動向に関する調査結果(2020年2月発表) 』)。

入社後の1年を乗り越えたとしても、スタイリストデビューできなかったり、もしデビューしたとしても入社3年後の離職率が70%にのぼると言われているため、10名入社してもスタイリストになれるのは3名前後なのが現状です。

育てたスタイリストが自店で売上を積み上げる前に、すぐに退社し他社や業務委託のお給料や成果報酬の条件の良いサロンに転職するケースも増えています。

実質、求人や教育に費やした資金と時間を、すべてかすめ取られる(言い方が悪くてすいません)という見方もあるわけです。

 

私も経営者としては10年も満たない若輩者です。

しかし、この業界は人がいる限り無くならない業界だと信じていますし、何より自分の好きな事を仕事し、幸せな人を増やし、仲間と喜びを分かち合える素晴らしい仕事だと思っています。

 

だからこそ、世界的にも技術力とサービスの質が高いとされている日本の美容師を価値ある存在として育て、美容師の社会的地位を向上させる必要があると思うのです。

 

その為には、上記にあるような大まかな今の業界の現状を把握し、問題解決力を高め、美容室経営するにあたって私が経験した成功例も失敗例も、そして今考えてることやお客様へのメッセージなど、同じ経営者様、向上心の強い美容師、いつも支えてくださるお客様とたくさん共有できればと思い、ブログを執筆した次第でございます。

出逢ったスタッフ、お客様を大切にするために

そしてお互いに素晴らしい業界にするために

少しでも「気づき」や「ひらめき」の参考にしていただき、そして皆様の成功例・失敗例、そしてご意見などを頂戴できれば、それが私にとって何よりの学びであり財産でございます。

私自身、難しいことは苦手ですし、横文字のかっこいい専門用語とかは使えないので、さっと簡単に気軽に読める内容になるよう努めておりますので、コンビニ感覚でお立ち寄りくださいませ。

 

参考書籍なども掲載しておきます。

経営、自己研鑽に役に立つと思いますので是非お手に取ってみてください。

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