美容師の「手荒れ」対策。それって本当にそれだけでいいのだろうか?②

失敗から学ぶ美容室経営。

さてさて、②では私なりの答えを。

皆様も考えていただけましたでしょうか?

①はこちら↓

美容師の「手荒れ」対策。それって本当にそれだけでいいのだろうか?①
私が美容室に就職して間もない頃(25年前!)は、まさに美容室バブル期。 朝から夜までひっきりなしにお客様が来店し待...

 

事前対策、事後対策、どれも有効であることは間違いないのです。

 

ここからは、「経営者としての姿勢」が問われるような気がしているのです。

 

そもそも美容師の手荒れは「しょうがない」ことなのか。

もちろん「体質」は大いに関係していると思います。

 

しかし、そういう人こそ、「体質なんで」と言って外からのケアばかりに終始していて、生活習慣を改善することをはじめからしようともしていなかったりもします。

やれることを、本気でやっていない、なんてこともあるわけですが。

 

しかし当人ばかりを責めてるわけにはいかない。

当人の努力不足だけを指摘するだけではいけないと思のです。

 

であれば、会社として手荒れを起こしやすい環境から早く遠ざける方法を考えなければいけない。

 

つまり、

シャンプーそのものの回数を減らす。

これしかないのである。

 

ここからは私の経験談

私は1年半でスタイリストデビューしました。

上手いか下手かは別として。

まあ、下手でしたよ。よくデビューさせたなと思います。そんなレベルでした。

 

しかし、朝から晩までシャンプーブースから出てはマッサージドライ。出てはマッサージドライ・・・。

そんな繰り返しからは解放されたわけです。

しかもデビューしたて。まーーー、仕事が遅い。

 

だから1日に何人もできないわけです。

 

それと同時にシャンプーも1日数回。

手なんか、荒れようがないわけです。

なんならツルッツルのスベッスベ!

しかし、そんな中でもアシスタントは大車輪の活躍でシャンプーをぶっ続けでやっているわけです。

 

私個人としては、「速くスタイリストデビューする」ことでシャンプーの回数は減りました。

 

しかしサロンとしてはどうか。

 

私の役回りが下に降りただけ。

 

これだけではみんなが幸せではない。

 

つまりシャンプーの回数を全員が減らす方法を考えなければいけない。

 

となると、客数自体を減らすことが一番有効です。

 

「スタッフの手荒れを防ぐためだけに客数減らせるか!」

そんな声が聞こえてきそうですが、

 

はい!その通り!でございます。

 

もちろん客数減らしたら売上は下がります。

 

単価が変わらなければ。

 

しかし単価が上がれば、客数減らしても売上はそこまで下がりません。

流して、ドライして、流して、ドライして。

 

この繰り返しのスパンが短ければ短いほど手を酷使するわけですから、このスパンを拡げればいいわけです。

そしてその都度充分にケアできる時間も確保してあげられるわけです。

 

もうお分かりですね。

 

答えは、

スタイリストのデビューを早めに設定する
サロンの単価を高単価に設定する

 

ということです!

 

わかります。

良いサービスを低料金で多くのお客様に提供したい!

高い利益率でスタッフにいい給料をあげたい!

よーーーくわかります!

そうかもしれませんが、

好きな仕事で、心も体も健康に、そして長期的に働いてもらう環境。

 

これも大事だと思うのです。

 

たしかに経営者としては商売が下手で経営に向いていないのかもしれませんが、

スタッフが疲弊してしまっては、そもそもお客様に良いサービスを長期的に提供できないのではないのでしょうか?

 

スタッフの精神状態、健康状態、

これって意外とお客様に伝わっているものです。

 

だからデビューも早ければ早いほど良い。

そう思うかもしれませんが、それはちょっと違います。

技術ができるということと、良いサービスを提供できるというのは全く違うからです。

技術ができるだけで早期デビューさせてしまっては、それこそ高単価はネックになってしまい、失客させてしまうかもしれません。

 

つまり、

「良いサービスを提供できるスタイリストをできるだけ早く育成し、価格以上の価値を感じてもらう」

これができると単価を高く設定できると思うのです。

 

単価は高く、客数は少なく、でも売上は下げない。

 

これは経営も手荒れも救う。そう思いませんか?

 

でも、まあ、

 

やれパワハラだ、やれモラハラだ。

労働基準法がどうだとか・・・。そんな時代。

 

アシスタントを採用せずに、

カット専門、カラー専門、シェアサロンや業務委託サロンを経営するのも、

ある意味正解ですよね。

 

年々そんなサロンが増えているのも頷けます。

 

新卒を毎年採用して育成して・・・。

喜びも大きいのですが、リスクや失望もあったりしますよ・・・。

 

今は野望以上に、葛藤と憂鬱が大きいかな・・・。

あ、そうか・・・。

全部オートシャンプー機にすればいいのか。

おしまいおしまい。

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