経営、そして営業に役立つであろうマーケティング講座を生意気にもやってみる②『セグメンテーション編』

失敗から学ぶ美容室経営。

さてさて前回は「顧客のベネフィットに寄り添う」ことをテーマとしました。

どんなベネフィットに対して、どれぐらいの価値を提供できるかを分析したら次のステップへ。

 

前回のERG理論に続き、今回は「STP分析」です。

またそれかい!なんか似たようなもんばっかだしてきやがって!

 

そう思うかもしれませんが、これはマーケティングを勉強する上で欠かせませんのでね。

 

STP分析は、自社(自店)が誰に対してどのような価値を提供するのかを明確にするためのもので、

 

 Segmentation(セグメント化)
 Targeting(ターゲットを決める)
 Positioning(立ち位置を決める)

 

と言った感じです。

 

美容室で言うところの

セグメンテーション=客層の分解

ターゲティング=客層の決定

ポジショニング=自店の立ち位置決定

 

ってかんじですね。

 

この3つを順番に美容師としての自分であったり、サロンの方向性を分析します。

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

まずはセグメンテーションですが、簡単に言うと・・・

 

「性別」・「年齢」・「職業・ライフスタイル」ですかね。ザックリと。

 

性別に関しては、男性か女性。中性?もあるのかな。

年齢に関してはそのままですが、職業・ライフスタイルだと、

女性であれば「学生」、「OL」、「専業主婦」、「子育て中の主婦」、「婚活中」・・・

男性であれば「学生」、「会社員」ってかんじですね。

 

さて、セグメンテーションはこんな感じなのですが、こうしていくとだいたい自分の得意であろう層が明確になってきます。

 

その次は「ターゲティング」なのですが、

ここは結構大事で、そもそも自分の得意である層がこの地域で集客できるかどうかの分析も必要になるわけです。

成長性があるのか、圏内にどれぐらいの人口や美容室が存在しているのか、コンセプトが被っていないかなど、「市場調査」が必要になります。

 

例えば、自分は奇抜なカラーや尖ったデザインの「原宿系ヤング」的な層が得意!

と言っても、そこの地域が住宅地で近くに小学校や中学校などもあるような、子育て世代や40歳代以上の人口比率が多い地域においてその層で勝てるのか?

ということになります。

どんなに歳をとっても自分は若い奇抜でファッションに敏感な層の顧客をやり続けたいんだ!

と強く思うならば、初めからそういう地域の、そういうお店に行った方が自身と顧客のベネフィットがマッチするので良いと思うのです。

 

逆に、この地域に新しいカルチャーをもたらしたいんだ!

この地域をおしゃれタウンにして注目を集めるんだ!

という強い思いがあるならば、強いカリスマ性で発信力や行動力を持ち続けて諦めないでやり続けると、いづれ共感する人達が集まってくるでしょう。

 

ただし、時間と労力がかかるのと、そもそも所属しているサロンのコンセプトに合っているのかも重要になります。

 

同じ世代でもなるべく短い時間でコスパの良いサロンを探す人もいれば、多少高くてもいいからほんの少しステータスを味わえたり、サービスも充実していてリラックスができる空間を求めている人もいるわけです。

 

最近は非常にSNSでの発信により個人が自由に情報を発信できるようになりました。

様々なアイデアや見せ方で多くのフォロワーを獲得してすごいですよね。感心します。

 

しかし、自由度が高いからこそ「ミスマッチ」が起こることもあるように思います。

多くの美容師が、フォロワーの多い美容師さんの投稿をまねるが故、同じようなスタイルや写真があふれています。

 

もちろん自分の好きなものを投稿するので、それに共感する人たちは「いいね」をポチっとしてくれると思うのですが、

その投稿内容が地域の顧客を集めることに直結していないのでは?と思うこともあります。

 

本気でSNSで集客しようと思ったら、やはりセグメンテーションしたのちターゲティングをしなければいけないのかもしれませんよ。

 

広い地域に自分の好きなスタイルを投稿するのと、

その地域のどんな顧客を獲得したくて投稿するのとでは、

投稿内容は大きく変わるはずなのです。

 

セグメンテーションしたのちターゲティング。

そして次に重要なのが「差別化」となるわけです。

次回③『差別化』に続く

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